だるまと言えば、誰もが知る縁起物である。特に勝運祈願として飾られることが多いが、もっとインテリアとして楽しめるだるまづくりに挑んだのが、京都の伝統工芸「京陶人形」の企画製造販売を行っている土田人形だ。京陶人形とは素焼の人形に顔料で彩色して仕上げたものを言う。二〜三頭身にデフォルメした形状が愛らしい。

　今回、開発しただるまはさらにデフォルメし、彫り込みをほとんど入れない、極力のっぺりとした形状を特徴とした。「これまでに経験のないデザインで、原型を何度もつくり直した」と代表取締役社長の土田博之は振り返る。

　一方、彩色にバリエーションをもたせた。形状はだるまだが、そこに描いたのはサッカーや野球選手、力士、歌舞伎役者、侍、忍者、サンタクロースなど多岐にわたる。また、全身にドットや千鳥文様を施して本焼しただるまも開発した。底の内部にはアロマオイルを垂らすための皿を設置し、香りを楽しむ道具としても提案する。