円や三角、四角のカラフルなグラフィックが載った大きな布。なんと、これは福笑いだ。ピクニック用の敷物としても活用できるが、この円や三角、四角のパーツをはさみで切り取って、福笑いをして遊んでもらうことが狙い。１枚の布に顔、髪、目、眉毛、鼻、口が３種類ずつ載っている。布はがま口や鞄に用いられる厚手の11号帆布であるため、紙と同等の使用感がある。また、子供用の安全はさみで切ることもできるので、子供のはさみの練習台にもいい。福笑いをした後は、パーツをワッペンとして子供の鞄や帽子に縫い付けることもできる。そんなユニークな布を開発したのは太田重染工だ。
　同社はローラー捺染を専門とするOEMメーカーで、通常はパジャマやふきんなどに用いられるプリント生地の量産に携わっている。ローラーに工夫を施し、色の濃淡やクレヨンタッチのムラを表現することも同社の得意技術だ。「ぜひ家族皆で遊んでほしい」と専務取締役の太田匡信は提案する。