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西陣織がガラス皿に変身するとは、誰が想像しただろうか。これを開発した江村商店は、1918年より呉服問屋を営む
老舗の1つだ。西陣織や京友禅をはじめ、大島紬、結城紬など、日本全国から選りすぐりの反物を仕入れ、小売店へと卸している。かつては特殊な織り方で模様を表現した白生地を丹後地方で開発し、ヒットを飛ばした。
「この優れた職人技術をほかのアイテムへ転用できないだろうか」と、専務取締役の江村和博は数年前から考えるようになる。こうして取り組み始めたのが、ガラス皿の開発だ。
これは建築資材の技術を応用した合わせガラスである。小紋柄の西陣織をガラスとEVA樹脂で挟み込んだ。表面は艶やかな透明ガラス、裏面は樹脂加工が施された西陣織という作りで、表面からは織り目の質感までもが透けて見える。裏面の樹脂には滑り止めとガラスの飛散防止効果がある。
雅な京都らしさを備えた、まったく新しいガラス皿の誕生である。
専務取締役 江村和博