昨今、多くの人々の間で外食が減り、家で食事をする機会が増えた。家でお酒を飲む機会も増えたことから、お酒のおいしい飲み方が求められている。そんなニーズに応える「HO-EN」は、縦置きにも横置きにもできる家庭用ワインラックだ。2〜3本のワインを横に寝かせて卓上などに置けるだけでなく、使わない時には平らな状態になるため、収納場所に困らないのが特徴だ。
その理由はつなぎ合わせた3枚の板をコの字形に折り曲げたり、真っ直ぐ伸ばしたりできる構造にある。開発したのは、店舗什器製造を主業とする忠伸工芸だ。「以前にお客様の要望に応えるため、木材と木材の間に布を挟み込む技術を習得した。それをこの機会に転用した」と同社専務取締役の井上隆広は言う。木材の選定にも凝り、ローズウッドとウォールナットの他、黒くムラ染めした独特の色合いのスギを採用。これを艶出し加工して、モダンな食卓に似合うワインラックとした。両脇の板を革バンドで留めて使用する。